「もう、聞こえない」 誉田哲也 著

あだな ≪くれきん≫

誉田さんの作品は「ストロベリーナイト」しか読んでいないので、サスペンスかハードボイルドかと思っていましたが、なんとコミカル系の幽霊ものでした。 新人女性記者・中西雪実と先輩女性記者・寺田真由の幽霊(小説では言霊)がペアを組んで事件を解決していく物語です。 扱っているのは悲惨な殺人事件なのですが、最後まで笑わせてくれます。 傷害致死容疑で逮捕された女(雪実)が、取り調べで担当刑事に怯えて黙秘してしまい、警視庁から武脇警部補が駆り出されます。 徐々に供述を始めた雪実が「女の人の声が聞こえる」と言い出し、困惑する担当の武脇と菊田(姫川シリーズに登場してる菊田の奥さん)。 武脇と菊田のでこぼこコンビに土堂課長(強面だが実は・・・)、雪実と真由の言霊コンビが真剣に事件解決にまい進するのですが、それぞれの言動や表情に思わず笑ってしまいます。 さすが誉田作品だなと思いました。 楽しい読書時間をありがとう。

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